木守り

雲深古寺鐘

  柿一つ 木にのこし 遠い山には雪    大山澄太
山頭火を愛した大山澄太の句です。


ぜんぶ食べ尽くさずに、鳥や獣たちのために必ず一つ残しておく。
晩秋、葉も散り落ちて柿の実が残された風景を描いたものを古来「木守り」の画という。
千利休が「木守り」と名付けた茶碗があるそうなので安土桃山時代以前から、この言葉は存在したものだと思われます。


上の写真は、そんな日本人の自然を大切にする優しさを身近に感じていただこうと、画賛にして現してみました。
11月、12月に掛けていただければ幸いです。
で、研磨石が詠みますと、
  ー今どきの柿ー
    柿一つ 盗る子らも居ず 鈴なりの実   研磨石