句 集 【苦 衷】

欲か?

明けましておめでとうございます。 もっと早くご挨拶したかったのですが、実家のパソコンが古いため(1997年購入のウィンドゥズ95 の箱に Me を入れたもの)動作が遅く、やっと本日、自宅に帰って書き込みしているところです。 さて、新春第1句です。 ー 翼…

落款『磊』の由来

俳号に見合う名句ができぬまま、1年半が過ぎた、ずっと気にはなっていたのだが「研磨石」の中に潜む3つの「石」!! なにか言いたそうである。 東大寺正倉院御物の名香「蘭奢待」(らんじゃたい)には東大寺の3字が隠されているという。「研磨石」に『磊』…

研磨石連句

ー痒いところにー 猫の手と あなたのそばに 研磨石 イイひとなどと 呼ばれたくない‥‥のに ーオオカミー けふもまた 送り羊の 研磨石 皮脱ぎ捨てる すべも識らずに ー偽 善ー イイひとの 殻を破れぬ 研磨石 ワル海苔蜜を 少し見ならえ ーぼんぼんー 変わろう…

ー出張2句ー 秋なすび 嫁に喰わせて 旅に出る 春さぶの 旅は靴擦れ 夜はお酒 1996(H 8)年11月

ー構想三連句ー 高僧は 商売道具に 字は書かん 狡僧は 商売上手に 字を書かん 乞僧は 嗤われ上手に 恥かかん ※注1 嗤われ→笑売 ※注2 恥→破字 1996(H 8)10月

ー夏の終わりにー 夏終野(なつばての) 鷺草の白 風に舞い 1996(H 8)年 9月

ー暑中見舞い?ー 太陽が くれた季節に 乾杯っ!! 1996(H 8)年 7月

ー健坊健忘症ー 二年半 忘れることについやして 1996(H 8)年 5月

ー行雲流水ー 行く雲も 流れる水も 我が道も ただひたすらに 跡かたもなく 1996(H 8)年 4月 唯々、行雲流水を詠みたくて・・・行到水窮處 坐看雲起時

ー早 春ー 雪解けの おらが畑は 日受け良し 1996(H 8)年 2月 山口県で、

ー不 群ー ひとり旅 露草野辺に 群れもせず 1995(H 7)年10月

想いは重い

ー 父 へ ー いつの世も 父の想いは 子に重い 花が散らなきゃ 実は成りはせぬ (長寿命、迷惑) 立ち会うだけの 親の辛さよ (親になってみて) 立ち居振る舞い 父の面影 (現在) 姿を映す 朝の洗顔 (ああイヤだ!) 1995(H 7)8月

ーかいつぶりハウスー 鳰(ニオ)のいえ 夢追え雛よ 羽ばたけと 1995(H 7)年8月

雨安居

ー 六月の接心 ー 座禅堂 今宵のホタル 人を狩り 1995(H 7)年6月

さまよう雲

ー 彷 雲 ー はぐれ雲 気まま我がまま なすがまま 1995(H 7)年6月

良寛地震見舞いの手紙

災難に 遭わねばそれを 良しとして 遭えば遭ったで それもまた良し 手紙を読んで五・七・五にまとめただけですが・・・・我が身に重ねて。 1995(H 7)年6月 盗人に 盗り残されし 窓の月 良寛 たくさん失いました。残された月とどう付き合って行けば良いのか?…

愛の研磨石

身を捨てて こそ俺 愛の 研磨石 1995(H 7)年5月自分の意志で身を捨てていたら、もっと格好良かったのですが・・・・まさに手も足も出ない精神のダルマさん状態でした。 ちなみに「けんマいち」の「マ」を抜くと、「マ抜けの健一」になり、私にこそ相応しい…

桂駅ホームにて(山頭火風)

我れ先の 通勤尻目 歩いている 1994(H06)年5月何を皆、そんなに急いでいるんだか? と思える、そんな余裕はありませんでした。 行くべき会社がなくなり、ただ茫然と時をやり過ごすばかりでした。 我れ先の通勤尻目、行く当てもなく歩いていた、というのが本…