通信29.訪販道中膝栗毛【あなた任せの夜だから】

夕暮れの美観地区を独り、アイビースクェアまでへと足をのばす。この旅は、昨年に引き続いて、2度目の倉敷の呉服屋さんである。気前の良い社長で、昼食からステーキを「マルオン」で御馳走になり(3,000円)「商店会の会合で付き合えないから夕飯代に」と5000円を渡されて・・・、
(そういえば、昨年もカラオケに連れてもらった)


目的もなく歩き疲れて「ぶっかけ亭本舗」本店で生ビール小380円 ぶっかけうどん(冷)410円と、おにぎり70円を頼飲む。
売れないと自棄になって御馳走を食いたくなるが、今日のように売れると、幸福感は満腹感へと昇華し、腹がいっぱい、慎ましい食事になるものである。 げんきんな奴である。


そういえば、前々週、お世話になったお店など、昼食だけならまだしも、夕食までもホカ弁、おまけに風呂もない無人店舗に寝かされるという悲劇を思えば、まさに地獄から天国である。

しめしめ、浮いたお金でユニクロのズボンが買えるわい

ホンマ、倉敷は良い街である。
ちと古いが高級感漂う、倉敷国際ホテルは美観地区の一画に在り、手荷物はうら若き女性が部屋まで運んでくださる。
近所に最近出来た、東横イン(研磨石の旅の定宿、一泊\ 5,800円)から出てくる、くたびれ果てた出張員らしき、あわれな人(いつもの俺のことだが)を見てると、この日ばかりは、心まで豊かになった気分である。
さて、部屋にもうひとつある空いたベッドが、最終日までに埋まったかどうかは、皆様のご想像にお任せします。


2001/ 5/14(月) 倉敷にて、 この店は弟たちに渡すものかと思った研磨石

追伸
この通信をご覧になった、呉服屋さん!
ゆめゆめ待遇改善を狙ってのことではありません。決して誤解なさらないように!!
あなた任せの旅だから、いつでもどこでも誰とでも、いつもあなたの研磨石。
「マルオン」(大原美術館より徒歩5分)ステーキランチ 2,500円より
「ぶっかけ亭本舗」本店(JR倉敷駅、美観地区方面出口すぐ)