通信53【句碑建立】
(2003/ 5/22 通信の52【満員御礼! 夏のハマグリ】)以来、長らくのご無沙汰でした。
■ ホタル狩り ■
先日、友人とバサラ村にてホタル狩りに興じた。
そう、ヒトが狩るからホタル狩り。しかしながら、ホタルがヒトを狩りますと、
ー 夜 坐 ー
座禅堂 今宵のホタル 人を狩り 1995年 研磨石 磊翁
深閑とした深夜の坐禅堂、崖下の渓流から迷い込んだホタルが1匹。微動だにしない修行僧の回りを、あたかもヒトを狩るように。6月の接心[雨安居]に参加させていただいたとき詠む。本当にあった話。
■ 十年一昔 ■
昨年は、廃業と父の死(1994年)から丸10年、ということで、通信をまとめようとしたら、当時の悲惨な記憶がよみがえり、とたんに書けなくなってしまった。
[廃業]と 唐様で書く 3代目 詠み人知らず
今から11年前、親から引き継いだ家業を、さして字は上手くはなかったが、3代目のバカ息子、大方の期待どおり? いや予想どおりに店を畳んだ。
「商売には向いてなかったな」と、弟に会社を譲り、廃業後、あてもなく「参禅」を、気取ったりしてみたが・・・・仏門の方でも、お呼びじゃなかったようでして。
ーはもん!ー
いってきの はもんのゆくえ つゆしらず 1999年 研磨石 磊翁
[波紋] 一滴の 波紋の行方 露知らず
[破門] 一擲の 破門の行方 つゆ識らず
※お得意の〈懸詞俳句〉
懸詞とは 同音異義を利用して、1語に2つ以上の意味を持たせたもの。
爾来、なにをやってもダメな研磨石(マ抜けの健一)だが、
■ 狂言発表会 ■
狂言の発表会だけは毎年1回忘れたころに必ずやってくる。もう6度目の舞台になる。7年も良く続いているものだ。研磨石演じる「健一どの」が借金を踏み倒すお話。比度の共演者は年上の人妻、「アガワどの」。
【予 告】
狂言発表会
演 目 『胸突』(むねつき)
と き 2005/ 7/31(日) 午前10時〜午後 5時 ☆研磨石の出番は、12時過ぎ
ところ 烏丸通一条下がる 金剛能楽堂
主 催 茂山七五三・千三郎社中 入場無料
■ 最終回 ■
さて、
今年の正月明け、回復の兆しの名句? が、でけましたので、それを披露して、1999年11月からお贈りした【研磨石通信 全53信】これでひとまずオワリとさせていただきます。
ー 3、4、5、あぁっ!!ー
さんでなく ヨンでもなくて 五じゅういち
新年初仕事、金沢へ向かうサンダーバード車内にて、研磨石詠む
私の31歳、夢と希望に満ちあふれてました。
41歳、再起、再建に燃えていました。
51歳、もうそんなことども、どうでもよくなりました。
日本一のモテ男、明石家‘さん’ま でなくて、
今をときめく‘ヨン’様でもなく、
だれからも相手にされることなく、祝福されることもなく、家族にさえも見放され、人知れず、ただひっそりと、こっそりと、五十一歳の年を迎えてしまった!
「あぁっ!!」・・・・・・・・・・「ザンネン!」
※較ぶるべくもないが、74歳まで生きた良寛 50過ぎの詩。
ー 無 題 ー
回首五十有余年 人間是非一夢中 山房五月黄梅雨 半夜蕭々灑虚窓
ヨミ 首(こうべ)をめぐらせば五十有余年、五十余年は一夢の中〜。
イミ ふり返って見れば五十余年、世の中の成功と失敗、栄枯盛衰というのは、
夢を見ていたようなものだ。
幕末の、あの越後の名主として生きていく道を、あきらめた良寛が、
自らの五十年を詠っています。
■ 追伸 ■
長い間のご愛読?ありがとうございました。
この度、5年間のご愛読に感謝して、前作の処女句集『苦衷クチュウ』(1996/12/30発行)にて、お約束した通り、研磨石通信をまとめた、創作苦集『衷燃チュウネン』改め、『は・も・ん』を上梓する予定です。
なお、創作苦集『は・も・ん』の売上代金は、江州バサラ村に、研磨石の句碑を建立する資金と、させて戴きます。
ー ホームページ ー
今から何年かしたら、厚かましくこちらからメールを送り付けるのではなく、研磨石のホームページかブログを立ち上げて、そこに通信掲載しますから、お楽しみにね!
ー 朗 報 ー
昨秋、市町村合併のドサクサに紛れて、旧町が、1億数千万を掛けて、な、なんと!、バサラ村領地の竹やぶから数メートルの所に、温泉を掘り当てた。
→ 10年後のバサラ村の完成を楽しみにしていてください。
ー 添付 ー
暑中見舞いは出さない主義なんですが、ほとばしる創作意欲に勝てず、作成したもの添付します。
「病気でもないのに[お見舞状]とは、いかがなものか? これは、世の[お見舞い派]に対する挑戦状でもあるのだ!」
「本当は、青色の三角定規を、帆に見立て、ヨットを描こうと思ったんですが…」
「太陽がくれた季節」 〜青い三角定規〜
往生際が悪くてすんません。爽やかに短くまとめるつもりでしたが・・・。
説明が過ぎると思いました。
2005/ 7/29発表会の前々日
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江州バサラ村 村師 研磨石[磊翁]
バサラとは 梵語で vajra、金剛石と訳す
【金剛石 = ダイヤモンド = 研磨石】
研磨石とは ken(ま)ichi (ま)ぬけの健一
代表作句 〜はぐれ雲 気まま我がまま 茄子がまま〜
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